税理士試験の合格に必要な勉強時間は?現役税理士の実体験をもとに解説
- 「税理士試験に合格するためには、一体どれくらいの勉強時間が必要?」
- 「毎日の勉強時間をどれくらい確保すれば、税理士試験に合格できる?」
- 「効率的な勉強方法は?」
このような悩みを解決します。
この記事を書いている私も、税理士試験の受験生として、多くの疑問や不安を抱えながらの学習を経験しました。
そして、合格するための勉強時間について、色々な情報を見て、私なりに大体これくらいかな?という考えができました。
今回は、「税理士試験の合格に必要な勉強時間」について、受験生の実体験をもとに詳しく解説します。
この記事を読めば、自分に合った効果的な学習計画を立てるヒントを得ることができるので、最後まで読んでみてくださいね。
税理士試験の基本情報と難易度
税理士試験とは?
税理士試験は、税理士となるのに必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定するために行われる国家試験です。
税理士試験の合格者は、税理士としての業務を行う資格を得ることができます。
税理士試験は、以下の科目から成り立っています。
- 簿記論
- 財務諸表論
- 所得税法
- 法人税法
- 相続税法
- 消費税法又は酒税法
- 国税徴収法
- 住民税又は事業税
- 固定資産税
税理士試験は科目合格制をとっており、受験者は一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています。
1科目ずつ受けれるので、社会人でもチャレンジしやすい!
税理士試験の概要|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/gaiyo/gaiyou.htm
税理士試験の合格率は、例年10~20%程度でかなり低い水準です。
さらに税理士試験受験生のレベルがかなり高く、合格率以上に難易度の高い試験といえるでしょう。
合格のためには、十分な準備と学習が必須です。
税理士試験は、税務の専門家としての資格を得るための重要なステップです。この試験に合格することで、税理士としての幅広い活動が可能となり、企業や個人の税務に関する専門的なサポートを行うことができます。
科目ごとの出題範囲と難易度
税理士試験は、複数の科目から構成されており、科目にはそれぞれの出題範囲と難易度があります。
受験者は、各科目の特性や内容をしっかりと理解し、効率的な勉強方法を取り入れることで、合格を目指すことができます。
なぜ税理士試験は難しいとされるのか
税理士試験は、日本の国家試験の中でも特に難易度が高い試験の一つとされています。以下に、その理由を詳しく説明します。
広範囲な出題範囲
税理士試験は、会計科目と税法科目に大きく分かれますが、それぞれの科目についてかなり幅広い知識を求められます。
受験者は選択した科目について網羅的に学ぶ必要があることが、税理士試験が難しいと言われる一因となっています。
税法の難解さ
税法は非常に複雑で難解であり、税理士試験では税法の正確な理解が求められます。
また、理解だけではなく、税理士試験においては条文暗記が求められており、受験生を苦しめています。
暗記苦手。。
高い合格基準
税理士試験の合格率は、年によって異なりますが、一般的には例年10~20%程度で、かなり低い水準とされています。
そして税理士試験の制度上、税理士試験に合格するためには5科目合格する必要があるため、合格までには長い年数を要します。
まとめ
税理士試験の難易度は、広範囲な出題範囲、税法の難解さ、高い合格基準、など、多岐にわたる要因によって形成されています。
これらの要因を克服し、試験に合格するためには、計画的な学習と継続的な努力が必要とされています。
税理士試験の合格に必要な勉強時間について
大手予備校がいう税理士試験の合格に必要な勉強時間
税理士試験の合格を目指す多くの受験生が、どれくらいの勉強時間が必要なのかを気にします。
あんまり気にしすぎない方がいいかも?
大手予備校もこの点に注目し、受験生に目安となる勉強時間を提示しています。以下に、大手予備校が推奨する勉強時間について詳しく説明します。
税理士試験に合格するために必要なトータルの勉強時間
大手予備校の多くは、税理士試験の合格には約3,000時間の勉強が必要としています。
ただしこの時間は、受験科目や受験者の基礎知識、学習速度、合格・不合格の状況によって変動するので、あくまで参考程度の時間です。
各科目ごとの合格に必要な目安の時間
税理士試験は複数の科目から成り立っており、それぞれの科目ごとに勉強のボリュームが違うことが大きな特徴です。
以下は、それぞれの科目ごとの合格までに必要な時間をまとめた表になります。
受験科目 | 標準学習時間 |
---|---|
簿記論 | 450時間 |
財務諸表論 | 450時間 |
法人税法 | 600時間 |
所得税法 | 600時間 |
消費税法 | 350時間 |
相続税法 | 450時間 |
国税徴収法 | 150時間 |
住民税 | 200時間 |
事業税 | 200時間 |
固定資産税 | 250時間 |
酒税法 | 150時間 |
150時間~600時間まで、すごいばらつきがあるね!
税務の実務経験を持つ受験生は、実際の業務で得た知識や経験を活かすことができるため、必要な勉強時間が短縮されることもあります。
一方で、実務経験がない受験生は、基礎から応用までの知識をゼロから学ぶ必要があるので、勉強時間が多くかかってしまう傾向にあります。
大手予備校が推奨する税理士試験の合格に必要な勉強時間は、受験者の基礎知識や学習速度、実務経験などによって変動します。
しかし、計画的な学習と効果的な学習方法を採用することで、効率的に合格を目指すことができます。
税理士試験受験生の考える合格に必要な勉強時間
大手予備校が提供する勉強時間の目安は一つの参考に過ぎません。
ここでは税理士受験生であるわたしの実際の経験をもとに、合格までに必要な勉強時間を考えてみたいと思います。
以下に、税理士試験の受験生が考える合格に必要な勉強時間について詳しく説明します。
結論、大手予備校がいう勉強時間は、おおむね正しいと思っています。
ただし、その勉強時間には「インプットの時間は含まない」という条件が付け加わります。
講義を聞いてるだけの時間やテキストを読む時間は含まないってことだね。
多くの時間を費やして税理士試験に受からない方は、インプットの時間を割きすぎな傾向があります。
試験形式上、「答案に解答を書く」というアウトプットを前提とした出題形式になっている以上、
インプットは最小限にアウトプットを中心とした学習が効率的です。
また、税理士試験には税法条文の暗記が求められますが、これもアウトプットを前提とした学習をするべきと考えています。
ただ書き写すだけの勉強法は学習上、非効率なのでやめましょう。
暗記も暗唱などアウトプットを前提とした勉強が効率的!
予備校のカリキュラムやサポートを利用しながら学習を進める受験生は、効率的な学習が可能となるため、必要な勉強時間を短縮することができる場合があります。
税理士試験の受験生が考える合格に必要な勉強時間は、個人の状況や経験に応じて大きく変動します。
しかし、効率的な学習方法や良好な学習環境、実務経験などの要因を活かすことで、合格に向けての学習をスムーズに進めることができます。
税理士試験の勉強計画
税理士試験に専念できる場合の勉強計画
税理士試験の勉強に専念して短期間で合格を目指す場合は、2~3年で合格することを目標として勉強することが一般的です。
メリットとしては、短期間での合格が目指せることですが、
デメリットとしては、収入が不安定になること、実務経験が詰めないことなどがあります。
例として、2年で合格を目指す場合の受験科目は以下のとおりです。
- 簿記論(勉強時間:450時間)
- 財務諸表論(勉強時間:450時間)
- 消費税法(勉強時間:350時間)
TOTAL勉強時間:1,250時間+α
- 法人税法(勉強時間:600時間)
- 相続税法(勉強時間:450時間)
TOTAL勉強時間:1,050時間+α
短期間での合格を目指す場合、高いモチベーションの維持が求められます。
目標の明確化や、合格後のビジョンを持つことで、モチベーションを維持することができます。
長時間の学習が続くときは、適切な休息や健康管理も重要!
短期での税理士試験合格は、高いモチベーションと計画的な学習、そして健康管理が必要です。
適切な学習方法やサポートを活用し、日々の努力を継続することで、短期間での合格を目指すことが可能となります。
働きながら税理士試験に挑戦する場合の勉強計画
働きながら税理士試験を目指す場合、時間的な制約や疲れなどの要因が影響するため、計画的な学習が不可欠です。
また、働きながら税理士試験の勉強を進める場合は、時間的制約や生活のバランスを取る難しさが伴います。
プライベートとの両立が一番の課題。。
推奨される勉強時間は、平日は2〜3時間、週末に4〜6時間程度です。
これを1年間続けることができれば、税理士試験本番でも戦えるだけの十分な知識を身に着けることができるでしょう。
例として、働きながら税理士試験の合格を目指す場合のスケジュールは以下のとおりです
- 簿記論(勉強時間:450時間)
- 財務諸表論(勉強時間:450時間)
TOTAL勉強時間:900時間+α
簿記論・財務諸表論は試験範囲が重なっている部分が多いので、同じ年に合格することを勧めます。
- 法人税法(勉強時間:600時間)
- 消費税法(勉強時間:350時間)
- 国税徴収法(勉強時間:150時間)
TOTAL勉強時間:500時間+α
働きながら税理士試験の合格を目指す場合、限られた時間の中での学習となるため、計画的に進めることが重要です。
月ごとや週ごとの学習スケジュールを作成し、毎日の学習内容や目標を明確にするなど、学習の質を高める工夫は欠かせません。
また、限られた時間の中での学習となるため、効果的な学習方法や教材の選択が必要です。
社会人には、スキマ時間を有効利用できるようなオンライン学習可能な教材がおすすめ!
働きながらの税理士試験の勉強は、自分の生活スタイルに合った計画的なアプローチと継続的な努力が必要になってきますが、
合格を目指すことは十分に可能です。
働きながら税理士試験を目指す場合、日常の中での短時間学習や週末の集中学習、予備校の活用など、様々な方法を組み合わせて、効率的に学習を進めることが求められます。
税理士試験の効率的な勉強方法
税理士試験に短期合格するにはアウトプット学習を中心に
税理士試験は難易度が高いため、短期間での合格を目指す場合、単に情報をインプットするだけでは不十分です。
アウトプット学習を中心にしたアプローチが効果的とされています。以下に、その詳細を説明します。
アウトプット中心の学習を取り入れることで、
知識の定着が促進され、試験に対応する能力を向上させることができるようになります。
また、アウトプットを通じて、自分の理解の不足点や誤解を明確にすることができるようになるので、効果的に次の学習ステップを計画することができます。
アウトプット中心の学習、特に問題を実際に解くことを中心とした学習は、試験の実際の状況をシミュレートすることができます。
これによって、試験当日にパニックになることなく、冷静に問題を解くことができるようになります。
私も、税理士試験の教材を読む時間を最小限にして、自分の言葉で知識をまとめたり、過去問を解いたりすることで、アウトプット中心の学習をしました。
結果的に、1年で一気に3科目合格するなど、本番で高いパフォーマンスを発揮することができました。
インプットはさっと終わらせて問題演習!
アウトプットを中心とした学習は、知識の深化、自己評価の機会の提供、実際の試験状況のシミュレーションなど多くのメリットがあります。
税理士試験の合格を目指すためには、インプットだけでなく、アウトプットを意識的に取り入れた学習が必要不可欠です。
実際に使ってみる、説明する、問題を解くなどのアクションを取ることで、深い理解と定着を促進することができます。
効率的に勉強できるおススメの税理士試験講座
現代の忙しい生活の中で、時間や場所に縛られずに学習を進めることができる通信講座は、多くの人々にとって非常に魅力的な選択肢となっています。
特に働きながら税理士試験にチャレンジする方にとって、自分のペースで学べる通信講座は、税理士試験のような専門的な資格取得を目指す際の強力なサポートとなります。
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また、一般的な講義と違って、自分の理解度や進捗に合わせて学習を進めることができます。
税理士試験受験生には、仕事や家庭など多忙な日常を持つ方が多いですが、通信講座ならそのような忙しい日常との両立がしやすいです。
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税理士資格取得後のキャリアと市場価値
それでは難関資格と言われる税理士資格を取得した後は、どのようなキャリアが待っているのでしょうか。
税理士業界の現状とトレンド
税理士業界は、税理士が企業経営に必要不可欠ということもあって常に高い需要がある業界です。
税制の複雑化や経済のグローバル化に伴い、企業や個人からの税務相談の需要は高まっています。
一方で、税理士業界全体の高齢化も進んでおり、若手の育成や後継者問題が課題となっています。
税理士業界のトレンドとしては、クラウド会計ソフトの普及やAIを活用した税務相談サービスなど、デジタル技術の導入が進んでいます。
また、単なる税務申告だけでなく、経営コンサルティングや資金調達のサポートなど、幅広い業務が求められるようになっています。
税理士は単に税金に詳しいだけじゃダメなんだね。
税理士業界は、経済や技術の変化に伴い、常に変動している分野です。
しかし、その中で税理士としての専門性や価値を高め、新しいトレンドに対応することで、業界全体の発展やクライアントへの更なる価値提供が期待されます。
税理士事務所や一般企業での求人事情
税理士資格は、その専門性から多くの企業や税理士事務所での求人が存在します。
税理士事務所
税理士事務所では、税務申告や経営コンサルティングなどの業務を行うため、税理士資格を持つ者は常に高い需要があります。特に、大手の税理士事務所や都市部の事務所では、新規のスタッフ募集が頻繁に行われています。
税務に関するコンサルティング業務を行うコンサルティングファームや専門事務所では、税理士資格を持つ者に対する求人が多いです。特に、M&Aや国際税務などの専門的な業務を行う場合、税理士の知識と経験が重要とされます。
大手企業経理職
大手企業や中堅企業の経理部門や税務部門では、税理士資格を持つ者に対する求人が増加しています。
特に、国際的な取引を行う企業や複雑な税務処理が必要な企業では、税理士の専門的な知識が求められます。
まとめ
税理士資格を持つ者は、その専門性から高い給与や待遇を受けることが期待できます。
特に、大手企業や大手税理士事務所では、税理士資格を持つ者に対して、高い給与や手当、福利厚生が提供されています。
税理士事務所や一般企業での求人事情は、税理士資格の専門性や需要の高さから、非常に良好と言えます。
大手企業や都市部の税理士事務所、スタートアップ企業など、様々な業界や分野での求人が増加しており、税理士としてのキャリアを築く上での選択肢が広がっています。
他にも独立など、税理士としてのキャリアの選択肢は無限大!
まとめ
いかがだったでしょうか。
この記事では、大手予備校や税理士受験生の意見を基に、税理士試験合格までに必要な勉強時間や効率的な勉強方法について解説しました。
税理士としてのキャリアは、多くの魅力とチャンスを持っています。
試験の難易度は高いものの、適切な学習方法と計画を持つことで税理士試験に合格し、その後のキャリアを築くことができます。
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